小屋入り
神主Ⅿのブログ再開いたします。今後の投稿については、長崎くんちに特化して掲載して参ります。
先ず、長崎くんちについて簡単に説明いたします。長崎くんちは、諏訪神社の祭礼の中で一番大切な秋の大祭で、毎年10月7日から9日にかけて行われる「例大祭期間」の総称です。「くんち」は「九日」「供日」から来たとされています。このお祭りは、氏子崇敬者が一年間、諏訪の神々に見守っていただいたことに感謝し、神事(例大祭)・奉仕(お下り・お上り)を通して最高の敬意を表し、神前に踊りを奉納して神々と氏子崇敬者が共に和み楽しみ、神々の御神霊の再生を願うお祭りです。「長崎くんち」は、寛永11年(1634年)に当時の太夫町の女性二人が神前に舞いを奉納したことが始まりとされ、先人たちは「長崎くんち」を地域文化のシンボルと位置づけ、共同社会の共同信仰として守り伝えてきました。現在、神輿守町70ケ町(6グループ)は6年毎に、踊町43ケ町(7グループ)は7年毎に奉仕奉納を行っています。昨年の長崎くんちは、4年ぶりとなる通常開催で待ちに待ったと言わんばかりか、大勢の氏子さん・観光客の方々の笑顔と歓声の中行われました。皆様方の長崎くんちに寄せる熱い思いを再確認でき感激いたしました。
さて、6月1日土曜、快晴、神社近郊の氏子町には早朝よりシャギリの囃子が響き渡り、午前8時、当神社拝殿において本年の踊町・神輿守町の関係者が清祓いを受け、奉納踊り・お下りお上りの稽古の安全と本番の成功を祈願しました。小屋入り清祓いの次第は、修祓(お祓い)・宮司の祝詞奏上・巫女の神楽舞・シャギリの奉納・玉串奉奠(自治会長・奉賛会長・踊りの責任者・傘鉾シャギリ棟梁)が行われ、最後に宮司挨拶があり、約20分程かかります。神社側の立ち合い者として、責任役員・顧問・参与・常任総代が参列いたします。本年の踊町(七和会)は、八幡町(山伏道中・剣舞・弓矢八幡祝い船) 麴屋町(川船) 銀屋町(鯱太鼓) 西濵町(龍船・二胡演奏) 興善町(本踊・石橋) 万才町(本踊) 五嶋町(龍踊)の7ケ町、神輿守町は神輿守小島連合会が奉納・奉仕を致します。
【長坂をのぼる踊町】
小屋入りは、踊町の稽古初めの日に当たります。この神事は、その年の踊町の総代・奉賛会長を始め役員や演しものの奉仕者たちが清祓いを受けます。昔は稽古のために町内毎に小屋を建て、精進潔斎をしながら稽古に専念したことから「小屋入り」と言われるようになりました。また、当日午後から各踊町は、その年の年番町・踊町の事務所を始め、関係先(商工会議所・踊りや地方の師匠宅)へ奉納のご挨拶となる「打ち込み」を行います。長崎の街中は終日、シャギリと囃子に包まれ愈々長崎くんちが始まるのです。
【お祓いを受ける踊町関係者】